導入・活用の解説

Salesforceを入れたのに使われないときの4つの打ち手

Salesforceを入れたのに営業が入力しないときは、仕組みより先に進め方を見直します。2020年に書いた活用のポイントの記事を、ダッシュボードをホームに置く手順とあわせて2026年9月時点の公式ヘルプで確かめ直しました。

2020.06.29

どういうときに使うのか

Salesforceを入れた会社から、よく次のような声を聞きます。

  • 導入したのに、営業が商談や活動を入力してくれない
  • データは溜まっているのに、会議でも判断にも使われていない
  • 使いにくいという声に応えて画面や自動化を足したら、かえって複雑になった

こうした悩みは、機能が足りないことより、進め方と見せ方で起きていることがほとんどです。ここでは、定着のために最初に見直したい4つの打ち手を書きます。

打ち手1:業務をSalesforceに寄せる

これまでの社内システムは、業務の要件に合わせて一から作るのが普通でした。Salesforceのようなクラウドのサービスでは、考え方が逆になります。なるべく作り込まず、標準の機能に業務を合わせるほうがうまくいきます。

作り込みで合わせる業務を寄せる
今までの帳票や画面をそのまま再現する標準の画面と項目で足りる形に、業務の手順を見直す
例外ごとに自動化を足す例外の業務そのものを減らせないかを先に考える
Salesforceの更新のたびに作り込みの影響を確かめる標準の機能に新しく入る改善を、そのまま使いやすい

作り込みが少ないほど、自動化や業務の流れが単純になり、あとから直すときの手間も減ります。

打ち手2:営業の中に専任者を決める

定着のためのプロジェクトには、システムの担当だけでなく、営業部門から専任のメンバーを必ず入れます。

  • 営業の実際の業務の流れや困りごとを、現場の言葉で引き出せます
  • 営業の中で問題が起きたときに、専任者に集まるので、システムの担当もすぐに気づけます
  • 使われなくなるほどの大きな問題を、早いうちに見つけて手を打てます
ここで間違えやすいところです。専任者を「入力が得意な若手」に任せきりにすると、現場の決めごとを変える力がありません。項目や入力のルールを決めるときに、営業の責任者と話を通せる人を選んでください。

打ち手3:マネージャーが引っ張る

営業マネージャーの意識が、定着をいちばん左右します。Salesforceで何を達成したいのかを、マネージャーが言葉にして伝えることが大切です。

  1. 目標を言葉にする

    例えば「顧客の情報を一か所に集め、誰でも同じ判断ができる営業組織にする」のように、Salesforceを使う目的を決めます。

  2. 会議でSalesforceの画面を使う

    営業会議の資料を別に作らず、Salesforceのレポートやダッシュボードをそのまま映します。入力されていない商談は、会議で話せないことになります。

  3. 入力の理由を伝え続ける

    データがなければ、データにもとづく営業はできません。入力するのは営業自身だということを、マネージャーが繰り返し伝えます。

打ち手4:データを見える化する

入力したデータが自分の役に立つと分かれば、入力は続きます。朝いちばんに開く画面に、自分の目標への進み具合が出ていると、見る習慣がつきます。

当時の記事では、次のような部品を並べたダッシュボードの例を画像で載せていました。

部品見せるもの
四半期の目標の達成率チーム全体の目標に対して、いまどこまで来ているか
個人の目標の達成率自分の数字が、目標に対してどこまで来ているか
入力漏れのチェック次回の予定日を過ぎた商談など、手を入れるべき商談の一覧
メンバーごとの完了率商談の完了の割合を、メンバーごとに並べたもの

ホーム画面にダッシュボードを置く

Salesforceの公式ヘルプに、ホームタブにダッシュボードを埋め込む手順が載っています。

  1. Lightningアプリケーションビルダーを開く

    ホームページを選んで、編集する画面を開きます。

  2. ダッシュボードのコンポーネントを置く

    「ダッシュボード」のコンポーネントを置きたい場所にドラッグし、表示するダッシュボードを選びます。

  3. 保存して有効化する

    保存して有効化すると、ホームを開いた利用者にダッシュボードが表示されます。

公式ヘルプでは、ダッシュボードを狭すぎる場所に置くと、全体ではなく折りたたんだ版が表示されるとされています。グラフの多いダッシュボードは、幅のある列に置いてください。

確認した環境

  • 2026年9月時点のSalesforce公式ヘルプ「Embed Dashboards on the Home Tab and in Lightning Apps」で、ホームにダッシュボードを置く手順を確認しています
  • 打ち手1から3は、特定の機能ではなく進め方の話です。定着の進め方の考え方として書いています
  • 当時の記事に載せていたダッシュボードの画像は、ぼかしの入った実データの画面だったため、今回は載せず、部品を表に書き起こしました

まとめ

  • Salesforceが使われない原因は、機能より進め方と見せ方にあることがほとんどです
  • 作り込みで合わせるより、標準の機能に業務を寄せるほうがうまくいきます
  • 定着のプロジェクトには、営業部門から専任者を入れます
  • マネージャーが目的を言葉にし、会議でSalesforceの画面を使います
  • 自分の目標への進み具合が見えるダッシュボードを、ホーム画面に置きます

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