Salesforceを入れたのに使われないときの4つの打ち手
Salesforceを入れたのに営業が入力しないときは、仕組みより先に進め方を見直します。2020年に書いた活用のポイントの記事を、ダッシュボードをホームに置く手順とあわせて2026年9月時点の公式ヘルプで確かめ直しました。
どういうときに使うのか
Salesforceを入れた会社から、よく次のような声を聞きます。
- 導入したのに、営業が商談や活動を入力してくれない
- データは溜まっているのに、会議でも判断にも使われていない
- 使いにくいという声に応えて画面や自動化を足したら、かえって複雑になった
こうした悩みは、機能が足りないことより、進め方と見せ方で起きていることがほとんどです。ここでは、定着のために最初に見直したい4つの打ち手を書きます。
打ち手1:業務をSalesforceに寄せる
これまでの社内システムは、業務の要件に合わせて一から作るのが普通でした。Salesforceのようなクラウドのサービスでは、考え方が逆になります。なるべく作り込まず、標準の機能に業務を合わせるほうがうまくいきます。
| 作り込みで合わせる | 業務を寄せる |
|---|---|
| 今までの帳票や画面をそのまま再現する | 標準の画面と項目で足りる形に、業務の手順を見直す |
| 例外ごとに自動化を足す | 例外の業務そのものを減らせないかを先に考える |
| Salesforceの更新のたびに作り込みの影響を確かめる | 標準の機能に新しく入る改善を、そのまま使いやすい |
作り込みが少ないほど、自動化や業務の流れが単純になり、あとから直すときの手間も減ります。
打ち手2:営業の中に専任者を決める
定着のためのプロジェクトには、システムの担当だけでなく、営業部門から専任のメンバーを必ず入れます。
- 営業の実際の業務の流れや困りごとを、現場の言葉で引き出せます
- 営業の中で問題が起きたときに、専任者に集まるので、システムの担当もすぐに気づけます
- 使われなくなるほどの大きな問題を、早いうちに見つけて手を打てます
打ち手3:マネージャーが引っ張る
営業マネージャーの意識が、定着をいちばん左右します。Salesforceで何を達成したいのかを、マネージャーが言葉にして伝えることが大切です。
目標を言葉にする
例えば「顧客の情報を一か所に集め、誰でも同じ判断ができる営業組織にする」のように、Salesforceを使う目的を決めます。
会議でSalesforceの画面を使う
営業会議の資料を別に作らず、Salesforceのレポートやダッシュボードをそのまま映します。入力されていない商談は、会議で話せないことになります。
入力の理由を伝え続ける
データがなければ、データにもとづく営業はできません。入力するのは営業自身だということを、マネージャーが繰り返し伝えます。
打ち手4:データを見える化する
入力したデータが自分の役に立つと分かれば、入力は続きます。朝いちばんに開く画面に、自分の目標への進み具合が出ていると、見る習慣がつきます。
当時の記事では、次のような部品を並べたダッシュボードの例を画像で載せていました。
| 部品 | 見せるもの |
|---|---|
| 四半期の目標の達成率 | チーム全体の目標に対して、いまどこまで来ているか |
| 個人の目標の達成率 | 自分の数字が、目標に対してどこまで来ているか |
| 入力漏れのチェック | 次回の予定日を過ぎた商談など、手を入れるべき商談の一覧 |
| メンバーごとの完了率 | 商談の完了の割合を、メンバーごとに並べたもの |
ホーム画面にダッシュボードを置く
Salesforceの公式ヘルプに、ホームタブにダッシュボードを埋め込む手順が載っています。
Lightningアプリケーションビルダーを開く
ホームページを選んで、編集する画面を開きます。
ダッシュボードのコンポーネントを置く
「ダッシュボード」のコンポーネントを置きたい場所にドラッグし、表示するダッシュボードを選びます。
保存して有効化する
保存して有効化すると、ホームを開いた利用者にダッシュボードが表示されます。
公式ヘルプでは、ダッシュボードを狭すぎる場所に置くと、全体ではなく折りたたんだ版が表示されるとされています。グラフの多いダッシュボードは、幅のある列に置いてください。
確認した環境
- 2026年9月時点のSalesforce公式ヘルプ「Embed Dashboards on the Home Tab and in Lightning Apps」で、ホームにダッシュボードを置く手順を確認しています
- 打ち手1から3は、特定の機能ではなく進め方の話です。定着の進め方の考え方として書いています
- 当時の記事に載せていたダッシュボードの画像は、ぼかしの入った実データの画面だったため、今回は載せず、部品を表に書き起こしました
まとめ
- Salesforceが使われない原因は、機能より進め方と見せ方にあることがほとんどです
- 作り込みで合わせるより、標準の機能に業務を寄せるほうがうまくいきます
- 定着のプロジェクトには、営業部門から専任者を入れます
- マネージャーが目的を言葉にし、会議でSalesforceの画面を使います
- 自分の目標への進み具合が見えるダッシュボードを、ホーム画面に置きます
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