導入・活用の解説

Account Engagementを使い始めるまでの初期設定

Account Engagement(旧Pardot)は、使い始めるまでにSalesforce側とAccount Engagement側、それにDNSの設定が要ります。2023年に書いた記事を、2026年9月時点のSalesforce公式ヘルプで確かめ直し、いまの手順の名前に合わせて書き直しました。

2023.05.15

どういうときに使うのか

Account Engagement(旧Pardot)は、Salesforceが提供するマーケティングオートメーションのツールです。Salesforceの取引先責任者やリードとつながったまま、メールの配信やWebでの行動の記録ができます。

ただし、契約してすぐにメールを送れるわけではありません。Salesforce側で有効にし、Account Engagement側で送信の準備をし、自社のDNSにレコードを足す必要があります。この記事は、その全体の流れをつかむための地図です。

この記事は2023年に書いたものを、2026年9月時点のSalesforce公式ヘルプで確かめ直しています。細かな手順は、画面の更新で変わることがあります。作業の前に、それぞれの公式ヘルプを開いて確かめてください。

初期設定の大きな流れ

  1. SalesforceでAccount Engagementを有効にする

    「マーケティング設定」の「設定アシスタント」から、組織でAccount Engagementを有効にします。作業する人には「アプリケーションのカスタマイズ」と「すべてのデータの編集」の権限が要ります。

  2. ビジネスユニットに管理者を割り当てる

    「マーケティング設定」の「ビジネスユニットの設定」で管理者を割り当て、ビジネスユニットに名前を付けて保存します。保存すると、割り当てられた管理者にビジネスユニットの設定を始めるメールが届きます。

  3. 利用者とデータの同期を整える

    Lightningアプリで使えるようにし、Salesforceの利用者やレコードとの同期を設定します。どの項目をどちら向きに同期するかは、この段階で決めておきます。

  4. 送信ドメインを追加して確認する

    「ドメイン管理」で送信に使うドメインを足し、表示された確認用のキーをDNSのTXTレコードとして登録します。公式ヘルプでは、確認済みの送信ドメインが1つ以上ないとメールを送れないとされています。

  5. DKIMを設定する

    「ドメイン管理」でDomainKeyの値を写し、DNSのTXTレコードとして足します。

  6. トラッカードメインを追加する

    「ドメイン管理」でトラッカードメインを足し、使うサブドメインのCNAMEレコードを go.pardot.com へ向けます。DNSが広がったら「検証」を押し、既定のプロトコルをHTTPSにします。

  7. Webサイトにトラッキングコードを入れる

    自社サイトの各ページにトラッキングコードを入れ、訪問の記録を取り始めます。

「ドメイン管理」は、Account Engagementの「管理」から開くか、Lightningアプリの「Account Engagement 設定」から開きます。

DNSでつまずきやすい点

初期設定で時間がかかるのは、たいていDNSです。社内の情報システム部門やDNSを管理している会社と、先に段取りを決めておきます。

足すものレコードの種類公式ヘルプに書かれていること
送信ドメインの確認TXT表示された確認用のキーをTXTレコードとして足し、「DNSエントリを確認」で確かめます
DKIMTXTDomainKeyの値をTXTレコードとして足します。DKIMの署名が効くまで最大24時間かかります
トラッカードメインCNAME と TXT使うサブドメインのCNAMEを go.pardot.com へ向け、ルートドメインのTXTレコードに確認用のキーを足します。DNSが広がるまで最大24時間かかります
ここで間違えやすいところです。ルートドメインのTXTレコードには、ほかのサービスの確認用の値やSPFがすでに入っていることが多くあります。既存のレコードを消したり書き換えたりしないで、足してください。いまのメールの送受信に影響が出るおそれがあります。

トラッカードメインのHTTPS

公式ヘルプでは、2021年2月15日より後に作ったビジネスユニットは、トラッカードメインが既定でHTTPSになると書かれています。それより前に作ったビジネスユニットでは、SSLを手で有効にする必要があります。古くから使っている組織で引き継ぎを受けたときは、ここを確かめてください。

当時の記事から変わったこと

2023年の記事では、初期設定を14の手順に分けて並べていました。いまはSalesforceの「マーケティング設定」に設定アシスタントがあり、有効化とビジネスユニットの割り当てはそこから始めます。この記事では、公式ヘルプで確かめられた手順を中心に並べ直しました。

当時の記事の最後にあった私たちのメールテンプレートの案内は外しました。

確認した環境

  • 2026年9月時点のSalesforce公式ヘルプ(Enable Account Engagement in Salesforce、Add and Verify a Domain for Email Sending、Implement DKIM Authentication for Account Engagement Email、Add a Tracker Domain in Account Engagement)で確認しています
  • 画面のボタンの日本語名は、英語版の公式ヘルプから訳しています。実際の表示と少し違うことがあります

まとめ

  • Account Engagementは、Salesforce側の有効化、Account Engagement側の準備、DNSの設定がそろって使えるようになります
  • 有効化とビジネスユニットの管理者の割り当ては、「マーケティング設定」の設定アシスタントから始めます
  • メールを送るには、確認済みの送信ドメインが1つ以上要ります
  • DKIMと送信ドメインの確認はTXTレコード、トラッカードメインはCNAMEを go.pardot.com へ向けます
  • DNSは既存のレコードを消さずに足し、反映まで最大24時間を見込みます

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