導入・活用の解説

Account EngagementでNPSを続けて測る

NPSの計算のしかたと、Account Engagementでアンケートを決まった時期に自動で送り、回答を集め続ける組み立て方が分かります。2023年に書いた記事を、2026年9月時点のBain & Companyの公式サイトとSalesforce公式ヘルプで確かめ直しました。

2023.05.15

どういうときに使うのか

顧客満足の調査を、思い立ったときに1回だけ行っても、良くなったのか悪くなったのかは分かりません。同じ問いを、同じ時期に、続けて聞くことで、はじめて変化が見えます。

そこで使うのがNPSです。問いが1つで答えやすく、続けて測るのに向いています。Account Engagement(旧Pardot)を使っているなら、アンケートの送信から回答の記録までを仕組みにできます。

この記事は2023年に書いたものを、2026年9月時点の公式情報で確かめ直して書き直しています。当時の記事にあった私たちのメールテンプレートの紹介は外しました。

NPSとは

NPS(Net Promoter Score、ネット・プロモーター・スコア)は、顧客ロイヤルティ、つまり企業やサービスへの愛着や信頼の度合いを数字にする指標です。NPSの公式サイト(Bain & Company)では、次のように説明されています。

メーターの図。左から赤い不満の顔、灰色の普通の顔、緑の笑顔が並び、針が緑を指している
NPSの考え方を表した図です。回答を3つのグループに分けて見ます。
  1. 1つの問いで聞く

    「友人や同僚にどのくらい薦めたいか」を、0から10の11段階で答えてもらいます。

  2. 3つのグループに分ける

    9と10が推奨者、7と8が中立者、0から6が批判者です。

  3. 差を取る

    推奨者の割合から、批判者の割合を引いた数がNPSです。

たとえば、推奨者が60%、批判者が40%なら、NPSは20です。中立者は計算に入りません。

ここで間違えやすいところです。0から10の平均点はNPSではありません。平均が7点でも、全員が7と8を付けていればNPSは0です。割合の差で計算することを、集計のレポートを作る前に確かめてください。

なお、Net Promoter と NPS は、Bain & Company, Inc.、NICE Systems, Inc.、Fred Reichheld の登録商標です。

Account Engagementで測る仕組み

組み立ては、回答を受けるフォームと、フォームへ誘うメールを送る仕組みの2つです。

  1. 回答用のフォームを作る

    Account Engagementで、0から10の点数と自由記述の理由を聞くフォームを作ります。点数はプロスペクトのカスタム項目に保存します。

  2. 回答後の処理を決める

    フォームには完了アクションを設定できます。公式ヘルプでは、完了アクションはフォーム・フォームハンドラー・ファイル・カスタムリダイレクト・メール・ページアクションで使えるとされています。回答した人をどう扱うかを、ここで決めます。

  3. 送る時期を決める

    送る時期の決め方は、大きく2つです。年に1回などの決まった時期に対象者のリストを作ってメールを送る方法と、製品の購入やサービスの利用開始から一定の期間がたった人へ自動で送る方法です。

  4. 自動で送るならエンゲージメントスタジオを使う

    エンゲージメントスタジオは、Account Engagementのリードナーチャリングの仕組みです。公式ヘルプでは、ステップの種類として、プロスペクトの行動を待つトリガー、条件で道を分けるルール、プロスペクトに何かを行うアクションの3つが挙げられています。待ち時間を置いたあとにメールを送る流れを作れます。

1つのエンゲージメントプログラムには、複数のリストを受信者として使えます。新しいプロスペクトを受信者のリストに足すと、そのプロスペクトはプログラムを最初から始めます。購入者のリストに人が増えるたびに、同じ順序でアンケートが届く形にできます。

続けるための工夫

工夫理由
問いの文面と送る時期を変えない変えると、前回との差が文面の違いによるものか分からなくなります
点数と一緒に理由を聞く点数が下がったときに、何を直せばよいかの手がかりになります
回答の日付も残す同じ人の点数の変化を、時期ごとに追えます

確認した環境

  • 2026年9月時点のBain & Companyの公式サイト(Measuring Your Net Promoter Score)と、Salesforce公式ヘルプ(エンゲージメントスタジオの概要、完了アクションの追加)で確認しています
  • 画像は当時の記事で使っていたNPSの考え方の図です

まとめ

  • NPSは、推奨者の割合から批判者の割合を引いて出す、顧客ロイヤルティの指標です
  • 9と10が推奨者、7と8が中立者、0から6が批判者で、平均点とは違います
  • Account Engagementでは、回答用のフォームと、フォームへ誘うメールを送る仕組みで組み立てます
  • 購入から一定期間がたった人へ自動で送るなら、エンゲージメントスタジオを使います
  • 問いの文面と送る時期を変えずに続けることで、変化を追えるようになります

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