Web-to-ケースで緊急の問い合わせから対応する
Web-to-ケースのフォームで問い合わせの種類を選んでもらえば、届いた順ではなく緊急度の順に対応できます。2021年に書いた記事を、2026年9月時点のSalesforce公式ヘルプで確かめ直しました。
どういうときに使うのか
Webサイトの問い合わせフォームには、ささいな誤字の指摘から、製品の故障や事故の報告まで、重さの違う問い合わせが混ざって届きます。届いた順に処理すると、急ぎの案件が軽い問い合わせの後ろに並んでしまいます。
SalesforceのWeb-to-ケースは、Webフォームから届いた問い合わせを、そのままSalesforceのケースにする機能です。フォームで問い合わせの種類を選んでもらえば、ケースを種類ごとに分けて、急ぐものから対応できます。
Web-to-ケースでできること
公式ヘルプに書かれている主な点です。
| できること | 内容 |
|---|---|
| ケースを自動で作る | Webフォームに入力された問い合わせが、組織のケースになります |
| 顧客とひもづける | できるだけ、顧客のメールアドレスをもとに、該当する取引先責任者と取引先にひもづけます |
| 受付の返信をする | 送信した顧客には、受け付けたことを伝えるメールが自動で届きます |
| 件数の目安 | 1日に作れるケースは5,000件までです。申請すれば上限を上げられます |
緊急度で分けるフォームを作る
例として、フォームに「問い合わせの種類」を選ぶ欄を置きます。
| 選択肢 | 扱い |
|---|---|
| 製品の誤作動・事故の報告 | 最優先。すぐに担当者へ回します |
| 製品の使い方の相談 | 通常の順番で対応します |
| サイトの誤字などの指摘 | 手が空いたときに対応します |
ケースに種類の項目を用意する
ケースの「種別」などの選択リストに、上のような選択肢を用意します。有料会員かどうかなど、優先して対応したい条件があれば、その項目もフォームに出します。
Web-to-ケースを有効にする
設定のクイック検索で「Web-to-ケース」を開き、項目を埋めます。ケースの発生源の初期値は、多くの場合「Web」を選べばよいと公式ヘルプにあります。受付の返信メールのテンプレートもここで指定します。
フォームのHTMLを作る
設定の「Web-to-ケース HTML ジェネレータ」で、フォームに出す項目と、送信後に移るページのURLを指定し、「作成」を押します。できたHTMLを、自社サイトのページに貼ります。
テストしてから公開する
公式ヘルプでは、テストのときに
<input type="hidden" name="debug" value="1">の1行を足すと、送信後に確認用のページへ移ると案内されています。
debug の1行は、公開する前に必ず消してください。公式ヘルプにもそう書かれています。また、有効にする画面の「reCAPTCHA 確認が必要」は推奨とされています。公開のフォームは迷惑な送信を受けやすいので、有効にしておきます。届いたケースを振り分ける
フォームで種類が分かれていれば、あとはSalesforceの側で扱いを分けられます。
- ケースの割り当てルールで、種類ごとに担当のキューやユーザーへ回します
- 自動レスポンスルールで、種類ごとに違う返信メールを送ります。どのルールにも当てはまらないときは、Web-to-ケースの設定で指定した初期のテンプレートが使われます
- リストビューを種類や優先度で分けて、担当者が急ぐものから見られるようにします
放置されたケースを知らせる
当時の記事で「一定時間内に処理されていないケースを通知する」と書いたのは、ケースのエスカレーションルールのことです。公式ヘルプでは、ルールの条件に合ったケースを自動でエスカレーションすると説明されています。
| 設定できること | 公式ヘルプの説明 |
|---|---|
| 担当の付け替え | 別のユーザーやキューへケースを付け替え、新しい所有者へ通知のメールを送れます |
| 動く時間帯 | エスカレーションの処理は、ひもづけた営業時間の中でだけ動きます |
製品の事故の報告のように急ぐ種類だけ、短い時間でエスカレーションする条件にしておくと、見落としを防げます。
問い合わせ以外にも使える
Web-to-ケースは、問い合わせの受付だけでなく、意見を集める窓口にも使えます。たとえば、ケースの選択肢に「賛成」「反対」を用意すれば、簡単なアンケートとして使えます。回答はケースとして種類ごとに分かれて残るので、集計も楽です。
当時の記事から変わったこと
当時の記事の最後にあった、私たちのアプリの紹介と画像は外しました。フォームの作り方そのものは、いまも設定の「Web-to-ケース HTML ジェネレータ」から作る流れです。
確認した環境
- 2026年9月時点のSalesforce公式ヘルプ(Web-to-ケースの概要、Web-to-ケースの有効化と設定、フォームの作成とテスト、エスカレーションルール)で確認しています
- 日本語の画面の表示名は、英語の公式ヘルプから読み替えています。画面と違うときは画面の表示に従ってください
まとめ
- Web-to-ケースは、Webフォームの問い合わせをそのままケースにし、顧客へ受付のメールを送ります
- フォームで問い合わせの種類を選んでもらうと、緊急度の順に対応できます
- 種類ごとの担当は割り当てルール、返信の出し分けは自動レスポンスルールで決めます
- 放置されたケースは、エスカレーションルールで付け替えや通知ができます
- テスト用の debug の1行は公開前に消し、reCAPTCHA の確認は有効にしておきます
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