外部サービス連携

Mass Editorでの一括編集といまの提供状況

この記事は2023年に書いたものです。取り上げているChrome拡張は、いまも配布されていますが後継製品への統合が案内されています。当時の手順はそのまま残し、2026年9月時点の状況と、同じことを標準機能で行う方法を追記しました。

2023.03.15

この記事の読み方

最初に書いた時点では、Salesforceの一覧画面に「Mass Editor」というボタンを足して、取引先などをまとめて登録・編集・削除できるようにする、という内容でした。その手順自体は下に残してあります。

ただし3年が経ち、前提が2つ変わりました。ひとつは拡張機能そのものの扱い、もうひとつはSalesforce標準の一括編集が増えたことです。

先に結論です。いまから入れるなら、まず標準機能で足りるかを確かめてください。拡張機能はいまも配布されていますが、開発元は後継製品への統合を案内しており、Salesforce公式の機能ではありません。

Mass Editorでできたこと

Chromeの拡張機能として入れると、Lightning Experienceのオブジェクトタブに「Mass Editor」ボタンが出ます。押すと標準の一覧画面が専用の編集画面に切り替わり、表計算ソフトのような見た目でまとめて操作できました。

Lightningの取引先一覧の右上にMass Editorボタンが出ている
拡張機能を入れると一覧の右上にボタンが増えます。赤枠の位置に出ることを見てください。
取引先タブとMass Editorボタンが赤枠で示された一覧画面
ボタンはオブジェクトのタブごとに出ます。これは取引先を開いたときの位置です。
機能内容
一括登録「新規取引先」の横から3件・10件・25件・50件の入力行をまとめて出し、必須項目を埋めて保存する
コピー一覧で複数レコードを選び、Cloneボタンでコピー行を作る。名前だけ変えて保存する
削除一覧で複数レコードを選び、Deleteボタンでまとめて消す
CSV出力表示している一覧をCSVで書き出す
Mass Editorの編集画面。取引先が表計算のように入力欄で並んでいる
ボタンを押したあとの画面です。一覧がそのまま入力欄に変わることを見てください。
新規取引先の横のメニューにNew 3・10・25・50 recordsが並んでいる
一括登録の入り口です。ここで一度に出す入力行の数を選びます。
表の下に空の入力行が3行追加された画面
3件を選ぶと空行が3行増えます。赤枠の行に値を入れていきます。
追加した3行にMassEditor1から3と入力し、Saveボタンが赤枠で示されている
必須項目を埋めてSaveを押します。1件ずつ保存しなくてよいのが利点でした。
最近参照したデータのリストで3行を入力し終えた画面
同じ操作を別のリストビューで行ったところです。手順は変わりません。
保存後の取引先一覧。右上の一括編集ボタンが赤枠で示されている
保存すると通常の一覧に戻ります。次の操作もこのボタンから始めます。
リストビューの切り替えメニューで、すべての取引先が選ばれている
登録した行を確かめるため、リストビューをすべての取引先へ切り替えます。
すべての取引先の一覧にMassEditor1から3が並んでいる
登録した3件が入っています。作成日が同じ時刻になっている点も見てください。
すべての取引先の一覧で右上の一括編集ボタンが赤枠で示されている
コピーもこの一括編集から始めます。
編集画面で3行にチェックを入れ、Cloneボタンが赤枠で示されている
コピーしたい行を選んでCloneを押します。選択の列とボタンの位置を見てください。
表の下にコピーされた3行が追加された画面
Cloneを押すと同じ値の行が下に増えます。ここで名前だけを変えます。
コピー行の名前をMassEditor10・20・30に変え、Saveが赤枠で示されている
名前を書き換えてから保存します。元の行はそのまま残ります。
すべての取引先のリストで同じコピー操作を行った画面
リストビューを変えても操作は同じです。
一覧にMassEditor1から3と10・20・30の6件が並んでいる
コピーが増えた結果です。作成時刻が違う2組になっていることを見てください。
同じ6件が並んだすべての取引先の一覧
別のやり直しのあとでも、同じ6件が残っています。
一覧の右上の一括編集ボタンが赤枠で示されている
削除も同じ編集画面から行います。
一括編集ボタンが赤枠で示された取引先の一覧
削除を始める前の一覧です。
編集画面で3行にチェックを入れ、Deleteボタンが赤枠で示されている
消したい行を選んでDeleteを押します。選択は行頭のチェックで付け外しします。
3行を選んだ状態でDeleteボタンが赤枠で示された画面
同じ操作をやり直したところです。
削除してもよいかを確認するブラウザのダイアログ
OKを押すと戻せません。選んだ行が合っているかを、ここで最後に確かめます。
削除が終わりDone!と表示された編集画面
削除後の画面です。残っている行が想定どおりかを確認します。
編集画面の右上のCSV出力ボタンが赤枠で示されている
表示している一覧は、このCSV出力からそのまま書き出せました。
ファイル保存ダイアログ。Account.csvという名前とCSV形式が選ばれている
保存するときの形式です。ファイル名は対象オブジェクトの名前になりました。
書き出したCSVを表計算ソフトで開き、3行が赤枠で示されている
書き出した中身です。作成日がundefinedになるなど、そのままでは使えない列もありました。

導入は、Chromeウェブストアで拡張機能を追加し、Salesforceへログインして最初の1回だけアクセスの許可を出す、という流れでした。Classicの場合はLightning Experienceへ切り替えてからでないとボタンが出ません。

拡張機能の追加確認ダイアログ。アクセスできる権限が並んでいる
追加の直前に出る確認です。どのデータに触れるのかを、ここで必ず読んでください。
Salesforce Classicのヘッダー。Lightning Experienceへの切り替えリンクが赤枠
Classicのままではボタンが出ません。先にLightning Experienceへ切り替えます。
Salesforceのアクセス許可画面。拡張機能が求める権限が3つ並んでいる
最初の1回だけ出る許可画面です。求められている権限の範囲を見てから許可します。

2026年9月時点の状況

拡張機能はChromeウェブストアに残っています。バージョン3.3.0、最終更新は2026年7月14日、公開元は Xiaoan Lin、利用者は5,000人と表示されています。

⚠️ ただし、説明文の先頭に移行の案内が出ています。「Salesforce Mass Editor is Now Part of AI Work for Salesforce」として、一括編集の機能は後継の拡張機能へ統合された、と書かれています。見た目は引き継ぎつつ、AIの機能を足したものという説明です。

⛔ この拡張機能はSalesforce公式の製品ではありません。help.salesforce.com にも developer.salesforce.com にも、この拡張機能についての記載はありません。動作・提供の継続・不具合時の対応は、いずれもSalesforceの保証の外にあります。

入れる前に確かめること

外部のブラウザ拡張をSalesforceにつなぐときは、機能の便利さより先に次を見てください。

  1. 何を見られるのかを確認する

    拡張機能はブラウザの中でSalesforceの画面と同じ権限を持ちます。ログインしている利用者が見られるデータは、原則としてすべて見えます。

  2. データが社外へ出ないかを確認する

    画面の中だけで処理しているのか、開発元のサーバへ送っているのかは、拡張機能の説明とプライバシーポリシーで確かめます。

  3. 会社の方針に合うかを確認する

    ブラウザ拡張の導入を情報システム部門が管理している会社では、個人の判断で入れられません。

  4. 後継製品へ移るかを決める

    いまの版を使い続けるのか、案内されている後継へ移るのかは、更新が止まる前に決めておくほうが安全です。

標準機能で同じことをする

Mass Editorでやっていたことは、いまはかなりの部分が標準機能で足ります。

やりたいこと標準でのやり方
複数レコードの同じ項目を直すリストビューのインライン編集。1行を直してから、選んだ行へまとめて反映できます
まとめて作る・まとめて更新する一括クイックアクション。リストビューや関連リストから最大100件まで扱えます
大量に作る・直すデータインポートウィザードとデータローダ。件数が多いほどこちらが向きます
一覧をCSVで書き出すレポートを作ってエクスポートします
まとめて消すリストビューで選んで削除するか、データローダの削除を使います

一括クイックアクションの条件

公式ヘルプに条件が書かれています。扱えるのは「レコードを作成」と「レコードを更新」の2種類のアクションだけです。対象になるのは、ケース・リード・取引先・キャンペーン・取引先責任者・商談・作業指示と、Lightning Experienceでクイックアクションとリストビューのボタンレイアウトを持つカスタムオブジェクトです。

件数がまとまるときは、はじめからデータローダを使うほうが確実です。

確認した環境

  • 2026年9月 / Salesforce Summer '26(APIバージョン 67.0)時点の公式ヘルプで、一括クイックアクションの条件と件数を確認しています
  • 拡張機能の提供状況は、2026年9月に配布元のChromeウェブストアの掲載内容で確認しています
  • 記事の前半の手順は2023年3月時点の記録です。画面や操作は変わっている可能性があります

まとめ

  • Mass Editorは、一覧画面に一括の登録・コピー・削除・CSV出力を足すChrome拡張でした
  • 2026年9月時点でも配布されていますが、開発元は後継製品への統合を案内しています
  • Salesforce公式の製品ではないため、動作も継続もSalesforceの保証の外です
  • 一括クイックアクションなら、標準機能のまま最大100件をまとめて作成・更新できます
  • 件数がまとまるときは、拡張機能より先にデータローダを検討してください

参考:当時の画面

記事を最初に書いた当時の画面です。いまの手順と違うところは、各画像の説明に書いています。

Chromeウェブストアの拡張機能ページ。Chromeに追加ボタンが赤枠で囲まれている
当時の配布ページです。提供元や利用者数はいまと違います。
Chromeウェブストアの拡張機能ページ全体。評価と利用者数が見える
当時は利用者数9,000人台と表示されていました。いまの表示とは違います。

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