freee for Salesforceとは何かを全体像でつかむ
freee for Salesforceが何のためのアプリで、どの情報がどちらの向きに流れるのかを、導入を決める前に一枚でつかめるようになります。2020年に書いた記事を、2026年9月時点のfreee公式ヘルプとAppExchangeの掲載ページで確かめ直しました。
どういうときに使うのか
営業が使うSalesforceと、経理が使う会計ソフトが分かれている会社では、次の2つの手間がよく起きます。
- 請求書を出すために、商談の内容を会計ソフトへもう一度入力する
- 入金されたかを確かめるために、営業と経理がやりとりする
freee for Salesforceは、この2つの手間を減らすためのアプリです。AppExchangeの掲載ページでは、見積書・請求書の作成、個別債権管理、仕訳入力、入金消込までをシームレスに運用できる、と説明されています。
freee for Salesforceとは
freee for Salesforceは、SalesforceのAppExchangeで提供されている、Salesforceとfreeeをつなぐアプリです。Salesforceに入れて使い、Salesforceの画面からfreeeの帳票や取引を作ります。
AppExchangeの掲載ページには、Sales Cloudの取引先や商談、任意のオブジェクトから、freeeの見積書・請求書などの帳票に連携して作成できる、と書かれています。商談だけでなく、自社で作ったカスタムオブジェクトも起点にできるのが特長です。
情報はどちらの向きに流れるか
導入を考えるときは、個々の機能より先に、情報の流れる向きを押さえておくと全体が見えます。freeeの公式ヘルプ「freee for Salesforceの概要」に挙がっている機能を、向きで分けると次のようになります。
| 向き | 流れる情報 |
|---|---|
| Salesforce → freee | 見積書・請求書・freee会計の取引を、Salesforceのレコード情報から作ります |
| freee → Salesforce | freee会計の請求書と取引のステータス、勘定科目や税区分などのマスタ、freee会計の試算表 |
| その他 | 見積書や請求書などのPDF帳票の出力 |
つまり、作るのはSalesforceから、状況を戻すのはfreeeからという役割分担です。営業はSalesforceの画面のまま帳票を作り、経理がfreeeで消し込んだ結果を、営業がSalesforceで見られます。
同期されない情報
この性質から、運用のルールをひとつ決めておく必要があります。
帳票の中身はSalesforceで決める
金額や品目の正しい値は、Salesforceのレコードに持たせます。freee側で直接直さないことを、営業と経理の両方で決めておきます。
直すときの手順を決める
誤りに気づいたら、freeeで削除し、Salesforceで直し、もう一度作る、という順番を手順書にしておきます。
元のレコードは帳票の控えにならないと知っておく
公式ヘルプでは、同期しても請求書(見積書)を作る元になったレコードは原則として書き換えないとされています。入金の状況は、元の商談とは別のオブジェクトで確かめます。
導入を決める前に読む記事
この記事は全体像だけをまとめています。具体的な手順は、次の記事に分けて書いています。
| 知りたいこと | 記事 |
|---|---|
| インストールと初期設定の流れ | freee for Salesforceのインストールと初期設定の流れ |
| 取引先・帳票・取引の連携とマスタの考え方 | freee for Salesforceでできることとマスタ連携の考え方 |
| 商談から請求書を作り、入金を確かめる流れ | freee for Salesforceで商談から請求書を作り入金を確かめる |
当時の記事から変わったこと
2020年の記事では、freee社のサイトから引用した連携の図を載せていました。他社の資料のため、この図は載せていません。同じ内容を、上の表に文章で書き起こしています。
当時の記事にあった、一括発行の枚数についての説明は、2026年9月時点の公式ヘルプで確かめられなかったため外しました。
確認した環境
- 2026年9月時点のfreee公式ヘルプ(freee for Salesforceの概要、freee請求書の情報をSalesforceに連携する)と、AppExchangeの掲載ページで確認しています
まとめ
- freee for Salesforceは、Salesforceとfreeeをつなぐ AppExchange のアプリです
- 営業が会計ソフトへ入力し直す手間と、入金の確認で経理とやりとりする手間を減らします
- 取引先・商談・任意のオブジェクトを起点に、freeeの見積書・請求書・取引を作れます
- 作るのはSalesforceから、ステータスやマスタ・試算表を戻すのはfreeeから、という向きです
- freee側での修正はSalesforceへ戻らないので、帳票の中身はSalesforceで決めて運用します
Salesforceの導入・運用についてご相談ください
導入前の検討から、お使いの環境の改修・運用、AIとの連携まで承ります。状況を伺ったうえで、進め方をご提案します。